心地好い風と美しい月

都会と自然が好きな「風月」のブログ.自然科学系出身のファイナンス専門職なので,自然や経済について気ままに書きます.

「習慣化」が大切 ~ハーバードの人生を変える授業読返し①~

ハーバードの人生を変える授業

久々にタル・ベン・ジャハ―の「ハーバードの人生を変える授業」を読んでいる.この本は,私が院生~就活の期間中によく読んでいた本だ.

ハーバードの人生を変える授業 (だいわ文庫)

ハーバードの人生を変える授業 (だいわ文庫)

当時は文庫本が無かったので,ハード・カバーで読んでいた.今もその読み込んだバージョンで読んでいる.私は知らなかったのだが,2016年には続編が出ているようで,関心の高さが伺える.

ハーバードの人生を変える授業2 ~Q次の2つから生きたい人生を選びなさい~ (だいわ文庫)

ハーバードの人生を変える授業2 ~Q次の2つから生きたい人生を選びなさい~ (だいわ文庫)

筆者は,ハーバード大学で博士号を取得したタル・ベン・ジャハー.専門は「ポジティブ心理学」らしい.紹介文には,ハーバード大学で受け持った授業には,学生が殺到し,『ニューヨーク・タイムズ』紙や『ボストン・グローブ』紙などで大きく取り上げられたとある.

内容自体は,目新しいことや画期的なことが書いてあるわけではない.いわゆる一般的な自己啓発本と大きな違いはないはずだ.ただ,一章毎のテーマに対して数ページ程度となっており,シンプルで簡潔な言い回しで分かりやすく書いてある.初めにテーマの背景となる研究や考え方の紹介をして,次に具体的な「Think」と「Action」という項目があり,「どのように考えて,どのように行動すれば良いか」が明確となっている.そして,章の最後は偉人の言葉で締めくくられている.各章は共通のフォーマットで構造化されており,非常に読みやすく,好印象だ.

習慣化する

本書の第一章が「感謝する」で,第二章が「習慣化する」だ.この記事で取り上げた第二章の主張は,何かをする際(変化が起こる際)に自制心を養うのではなく,「習慣化が大切」だということ.これは,割と一般的に言われていることではあるが,何かをストレスなく行うには非常に強力な考え方だ.本書では,以下の様に習慣化を要素分解して,定義をしている.

確固たる価値観+決まった行動+決まった時間=習慣化

これは著者のオリジナルの考え方ではなくて,レーヤーとシュワルツが述べていることらしい(私は原本は読んでいない).例として,スポーツ選手のトレーニングや,歯磨きの習慣などが挙げられている.本当にその通りで,ブログを書くことや筋トレをすること,毎日相場を見ること等,我々の普段の生活にも言えることだと思う.ここでのポイントは第一項の確固たる価値観だろう.私は価値観+モチベーションが大切だと考えている.

モチベーションも大切

これ以降は私の個人的な意見である.何らかのモチベーションがあって,それに向かって行動する際に試行錯誤なしにシステマティックに続けるための方法が習慣化なんだと思う.試行錯誤すると疲れるし,ストレスたまるしね.

例えば,「毎朝相場をチェックすることが投資で成功するためには大切」だという価値観があったとして,投資で成功したいというモチベーションが働かないと,決まった時間(毎朝)に決まったこと(相場のチェック)はやりづらい.価値観だけではダメで,やはりモチベーションも大切だと思う.だとしても,習慣化の大切さは揺るがないわけで,私は何かをする際に習慣化出来る仕組みを作る努力をしている.仕組さえ作れば,考えずにあとは行動するだけなので,思考の時間が短くてすむので楽だ.この本でそれを再確認出来たので,本当に感謝している.

偉人の言葉

繰り返し行われることが我々の本質である.さすれば卓越するということは行動ではなく,習慣に現れるものである.(哲学者アリストテレス